
2010/10/16 23:50
急遽計画した久しぶりのテント泊縦走。
手軽に行ける場所と言えば、もちろん八ヶ岳である。
地図を片手に、ずっと歩いてみたかった阿弥陀岳を通る縦走を考えていると、キレットを越えて赤岳経由で阿弥陀へと至るルートを思いついた。
観音平から入って美濃戸口へ下りれば、どちらもナイスなバス便「毎日アルペン号」の発着地となっていて都合がよいのだ。
しかし、あまりにも直前だったため、キャンセル待ちしたものの結局往路のチケットを取ることはできなかった。
ところが、ダメ元でJRの窓口で確認したところ、さらに入手難(らしい)夜行列車「ムーンライト信州」の指定席券にたった1枚だけ絶妙のタイミングでキャンセルが出たらしく、幸運にも入手することが出来たのである。小淵沢からタクシーで登山口まで行かなければならない(徒歩だと、舗装路を2時間以上なので....)が、まぁ良しとするか。
もう、相変わらずオレってなんて八ヶ岳と相性がイイのでしょう!!!
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コメントいただけるようでしたら、元記事の「八ヶ岳キレットを越えて 編笠山~権現岳~キレット~赤岳~阿弥陀岳~御小屋尾根・テント泊縦走」にお願いいたします。
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終点は白馬だったかな?
ほぼ、登山者専用列車である。
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2010/7/17 05:00
予約しておいたタクシーで観音平に着いた後、真っ暗な駐車場脇のベンチでしばし仮眠。。。
夜が明ける前には、歩き始めることにした。
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まずは編笠山まで、その後権現岳を経由して、キレット小屋でテント泊。
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翌日、八ヶ岳キレットを越えて主峰・赤岳山頂へ。さらに、阿弥陀岳から御小屋尾根へ抜けるあまりメジャーではない縦走ルートで東京行きの直通バスが待つ八ヶ岳山荘まで。
編笠山も権現岳も赤岳も登ったことがあるが、このルートであれば経験済みのコースとほとんどかぶらずに歩くことができるのだ。
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昨夜、麓では雨が降っていたようだが、3時間歩いてどうやら雲の上に出たようだ。
彼方には、南アルプス。
オレの勝手な計画では、明日関東甲信越地方は梅雨明けする予定である。
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08:30
編笠山(2523m)、到着。
これから歩くことになる峰々が勢揃いの、贅沢な眺望だ。
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明日は、長らく念願だった阿弥陀岳の山頂にやっと立つことが出来る(予定)。
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山頂直下には、なかなか花々が豊富だったので、しばし撮影会。
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でも、手持ちだと、100mmの焦点距離はちょっとキビシイですな。
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我ながら体力を奪うだけの無駄な荷物だとは思うのだが、
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山歩きの際には、リコーのコンデジ、さらにソニーのデジタル一眼レフと一緒に2、3本の交換レンズもザックに詰め込んでくる。
しかし、わざわざ持参した交換レンズは、色々と面倒で結局ほとんど使わずに終わってしまうことが多い。
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そんな中にあって、このミノルタの100mmマクロは、比較的出番が多い方である。
独特の柔らかい描写が気に入っているのだ。
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12:00
ともかく、権現岳(2715m)到着。なんだかんだと、けっこう歩いてきました。
「権現小屋」はなかなか良いロケーションなのだが、テン場がない点がちょっと残念。まぁ、周囲には張るスペースもないのだが。。。。
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さて、ここからが今回のトレッキングの核心部。
八ヶ岳キレットを越えて、主峰・赤岳へと向かう道である。
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写真ではイマイチ高度感が表現出来ていないが、八ヶ岳でもっとも長いという恐怖のハシゴ場。
けっこうコワイ場所も多いので、邪魔になる一眼レフはザックにしまってコンデジを胸ポケットに入れた。
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色々とお花も咲いているのだが、のんびり写真撮ってる場合じゃないのだ。
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てなワケで、疲れてきたこともあり、しばしひたすら必死に歩いた。
しかし、この場所はコマクサが群生していたので思わずパチリ!!!
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14:20
いやぁ、バテバテです。
今夜のキャンプ地、「キレット小屋」にやっと到着。
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テントを張ったすぐそばにも、コマクサが咲いていた。
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かなり混んでいたこともあり、快適なテン場とは言えない状態だったが、明日登る赤岳はよく見えた。
食事を済ませ、少しだけ横になるつもりだったのだが、そのまま朝まで熟睡してしまった。
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2010/7/18 4:00
オハヨーゴザイマス。
これは、金峰山とかそっち方面だったかな。
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想定通り、見事に梅雨明けしたっぽい。スバラシイ。
しつこいようだが、八ヶ岳とは相性がイイのだ。
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いやぁ~、学生さんは元気元気。
オジサンと違って、足取り軽やかにスイスイ登っていきます。
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振り返ると、「よくこんなトコロ登ってこれたよな~」と思ってしまうような傾斜のガレ場が続く。
荷物が重い上に足もとが脆くて崩れやすいから、コワイだけでなく、落石起こさないように歩くのが大変なのだ。
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7:00
赤岳山頂(2999m)、到着。
前回の登頂は4年前、思えばあれがぼくの初めての高山帯トレッキング体験である。
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そして、富士山。
山はいいなぁ。
やっぱり、山はイイ。
歩き続けていれば、必ずどこか素敵な場所にたどり着くことを教えてくれる。
ひとりぼっちの岩場で、霧に巻かれて何も見えなくなったとしても、
決して道がなくなってしまったわけではないことを教えてくれる。
降り続いた雨の後は、太陽が輝くことを。
誰かの力になった後は、必ず誰かに助けられることを。
葉には葉の美しさ、
石には石の、苔には苔の、
空には空の美しさがあることを。
春の中には夏が、
夏の中には秋が
秋の中には冬が、
そして冬の中にもまた春が、いつもそっと隠されているということを。
この世界は、複雑で不安定に見えながらも同時に、完璧なバランスで成り立っていることを。
そこには森があり草原があり崖があり、谷があり頂があることを。
上りには信念と体力が、
下りには技術と謙虚さが、求められることを。
そして、人が歩き続けるためには、
知恵と勇気と、もうひとつの大切な何かが必要なことを、教えてくれる。
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なぁ~んてことを考えながら....というのはまったくのウソで、下山後に飲むビールのことを思い浮かべながら、先に進んだ。
でも、秋にはまた北八ッもいいなぁ。
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阿弥陀岳。
ずっと歩いてみたいと思っていた山で、今回の目的地のようなものである。
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いやぁ、赤岳出発時にはここまで来ちゃえば楽勝かと思っていたが、けっこうキツかった。。。。
ザックの重みが肩にキテます。
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9:35
思った以上に人が多いし、バスの時間も気になるので、先を急ぐことにした。
でも、なんかちょっとコワそうな感じ.....
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岩場は思ったほどではなかったが、その後の滑りやすい急下降は、チョー恐怖体験だった。
数分ごとに「ラクッー!!!」という叫び声がこだまする落石地獄。。。。
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キレット越え、落石地獄......愛用のメリノウールの手袋は今回の旅で無残な状態に......
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御小屋尾根は、歩く人も多くはないのだろう、ところどころ分かり難い分岐地点もあった。
それと、アブの襲撃がスゴくて、逃げるようにしてひたすら歩いた。
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それでもなんとかそのうちに別荘地にたどり着いたので、ホッと一安心。
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13:30
「八ヶ岳山荘」、到着
ビール飲んで、お風呂入って、ゴハン食べて、アイスクリーム食べて、またビール飲んでから、バスに揺られて無事に帰宅いたしました。
おしまい。
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